生かされてある日々

「世界はエネルギッシュな人間のものである」……エマーソン(1803~1882)米の思想家

自己実現を求めすぎて、かえって追い込まれていないか?

自己実現を求めすぎて、かえって追い込まれていないか?

「あれが描きたいとかこれが描きたいとか言わず、靴を作るような調子で、なんら芸術的配慮なしに仕事をすべきだ。」

「もっと多くの絵を仕上げ、もっと念を入れて仕上げたい。困難な時期にいろいろ起こるこうした考えや、移り変わりの激しい効果はついに実行を不能にさせる。
経験と毎日のちょっとした仕事だけが、長い目で見ればより完全に、正確に、円熟させるのである。
したがって遅い長い仕事だけが唯一の道であり、良い作品を仕上げようとするいかなる野心も、偽りなのだ。
毎朝、仕事にかかっても、失敗する場合もあり得るではないか、必ずしも成功するとは限らない。
絵を描くためには、落ち着いた規則正しい生活が絶対に必要だ。」

「素朴な男が、老木のように花を咲かせるとき、これは美しい。しかし、そのときが来るまで、後になって彼に同情するものが到底知りえないほど多くの、冬の寒さに耐えなければならなかった。
芸術家の生活、芸術家とは何かということ…。
何とそれは深いことかー何と限りなく深いことか!」

……ゴッホの手紙(岩波文庫)下巻より

 

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ジュール・バスティアン=ルパージュ 作「ジャガイモの収穫」