生かされてある日々

「世界はエネルギッシュな人間のものである」……エマーソン(1803~1882)米の思想家

カテリーナのように

須賀敦子著「遠い朝の本たち」より

「神に呼ばれる」とか「神だけにみちびかれて生きる」というような表現は、キリスト教の伝統のなかではごく日常的に用いられるもので、私がカテリーナの伝記を読んだころ、カトリック教会では一方的に「修道女として生きる」という意味に解釈されていた。
でも、カテリーナは修道院には入らない。髪を切りはしたけれど、彼女は、学問をおさめ、政治にまで関与した。
「神だけにみちびかれて生きる」というのは、もしかしたら、自分がそのために生まれてきたと思える生き方を、他をかえりみないで、徹底的に追求するということではないか。
私は、カテリーナのように激しく生きたかった。

 

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ジュール・バスティアン=ルパージュ作「ジャンヌダルク