生かされてある日々

「世界はエネルギッシュな人間のものである」……エマーソン(1803~1882)米の思想家

あなたの子どもは

「あなたの子どもは」カーリル・ギブラン詩(霜田静志訳)

 

あなたの子どもは あなたの子どもではない
子どもは「生命」の渇望からの子どもである
子どもは あなたを通ってくる
しかし あなたからではない
子どもは あなたと共にある
しかし 子どもは あなたのものではない

 

あなたは 子どもに愛を与えることが出来る
しかし 考えを与えることは出来ない
子どもは 自分の考えをもっているのだから
あなたは 子どもの体を 動かしてやれる
しかし 子どもの心は 動かせない

 

子どもは 明日の家に生きている
あなたは それを訪ねることも 見ることもできない
あなたは あなたの子どもを 思い通りにしようとしてはいけない
人生は 後ろに退き 昨日にとどまるものではないのだから

 

あなたは 弓である
そして あなたの子どもらは 
生きた矢としてあなたの手から放たれる

弓ひくあなたの手にこそ 喜びあれ……と

 

〇カーリル・ギブラン(1883~1931)レバノン生まれ、詩人、哲学者、芸術者。