生かされてある日々

「世界はエネルギッシュな人間のものである」……エマーソン(1803~1882)米の思想家

自身の命の力を高めるために

「自分と同じ意見の人間が他にもたくさんいる」と宣言した瞬間に、その人は「いくらでも替えが効くので、いなくなっても別に困らない人」というカテゴリーにおのれを分類してしまう。
 ‥(略)‥
 命の力を高めるためには、「私がいなくなったら、誰もそれを言う人がいなくなるようなこと」だけを選択的に語ったほうがいい。
 これは僕の経験的確信です。
 自分以外の人でも言いそうなことはできるだけ言わないでおく。
 誰でも言いそうなことをあちこちで言い募って時間を浪費するには人生はあまりに短いからです。

(そして同じことを最後に繰り返して言う‥)

 もし、何か言葉を発する機会があったら、できれば、「こんなことを言うのは、この広い世界で私ひとりではないか」と思えるような言葉を選択したほうがいい。
 そう思っている人は、簡単に地上から消えるわけにはゆかないからです。だって、自分がそれを言わなければ、誰も代わりに言ってくれないんですから。
 なんとかして、自分の言葉を誰かに届かせようとする人は、あたう限り丁寧に語る。情理を尽くして語る。

---困難な成熟より

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