静けさに帰る
萬物は
生まれ、育ち、活動するが
すべては元の根に帰ってゆく。
それは静けさにもどることだ。
水の行く先はーーー海
草木の行く先はーーー大地
いずれも静かなところだ。
すべてのものは大いなる流れに従って
定めのところに帰る。
(そして、おお、再び甦るのを待つ。)
‥‥老子第16章 から抜粋
‥‥「人生は愁(かな)しみだ」とありましたけれど、それは社会での生存競争から来るのでしょう。そこから抜け出すと、命の喜びや美しさが見えるようになると思うなあ‥‥‥。
ライフエナジーというのは、生きているものを何とか生かそうと励ます。動植物すべてがその生かそうとする力に従って生きてゆく。憂いや死への恐れでは生きてはいない。人間も動物ですからね。本来は喜んでライフエナジーの働くままに生きていけるはずです。
でも所有と競争の社会にいると、時には欲や恐怖にとらわれる。だけど、個人としての僕たちは、いつでも、このアンバランスを回復して、喜びのこころを起こせるんでしょうね。
‥‥加島祥造、帯津良一著「静けさに帰る」風雲舎より